ここ最近市場を騒がしてきたアメリカの住宅ローン問題がきっかけとなった世界中の金融危機。アメリカとイギリスでは対応が”全く”違うので紹介しておきたい。これは文化上の相違、政治のシステムなど根本的な違いがあることを示す。
ポイントは”モラルハザード”といわれるもの。無鉄砲な住宅ローン貸出しを行った金融機関、それを利用して返済能力がないのに住宅を購入した人々、どちらをとってみても常識的には考えられない。ビジネス慣習から言っても考えられない。つまり、自分で勝手に無茶をした人々を救う必要があるかどうかが問題となる。それを救済することを”Bailout”という。救済するのは政府、中央銀行。いずれも国民の税金が元。救ってしまうと何がおきるかというと、将来的にも同じようなことをする人間が出てくることを意味する。救ってもらえることがわかっているのだったら無茶したっていい、という考えを助長する。一方、救わないとどうなるか。学習効果が生まれる。同じ人間は二度と同じ間違いを起こさなくなる。それでは救う、救わない、どちらがいいかというと自ずとわかる。イギリスは昔から確固とした態度を崩したことがない。中央銀行は有名な老舗ベアリング銀行が1人のトレーダーが無茶なトレードをしたことによりつぶれかけた時に一切救済の手を差し伸べなかった。その前にも一切救済の例がない。アメリカはというと1998年に似たような金融危機が起きたとき、そのきっかけとなったLTCMというヘッジファンドを救済した。つまりBailoutした。中央銀行に当たる連銀が直接的に資金を提供したとか、国が救済したということはないが、積極的に債権者に働きかけさらなる資金の注入を促し、Bailoutを影から支えた。この事実から言って実質的には連銀がBailoutしたことになる。
今回の対応を見てもよくわかる。アメリカは大統領まで出てきて住宅ローンの焦げ付きを起こしている人々を救済策を発表。イギリスはというと中央銀行がイギリスの銀行がこのアメリカの住宅ローン関連の負債が元で運転資金不足に陥ったときに”ペナルティー貸出し”を利用できることを明示したのみ。通常の貸出金利より高いペナルティーを払って借りてください、という態度をとる。そのほかは一切なにもおこなっていない。世界のそのほかの国はどうかというと、ドイツは既に問題のある金融機関に資金を注入。ドイツも昔から国が救済の手を差し伸べる傾向がある。
2007年8月31日金曜日
2007年8月10日金曜日
借金天国
ここ最近株式市場などが急落している。意外と知られていないのがその原因。いろいろ取り上げられているが究極的には世界的な”借金天国”が崩れていることによる。
引き金はアメリカの住宅ローン。まったく返済能力のない人間に住宅ローンを貸し付ける。覚えている人は日本のバブルの時期に似ていることがわかる。銀行が競争して不動産ローンを貸し付けた。全くローンのいらない人にまで貸し付けたじきである。結果はどうなるかは常識的に考えてもわかる。その常識的にわかることがおきただけ。実は借金天国はこのアメリカの住宅ローンだけに限らない。例を挙げるとM&Aと呼ばれる企業の買収。これは通常買う側の株式、その資産を利用して行われるのが通常であるが、なにせ借金天国であったことからこれを借金を通じて行っていた。株式市場が下落すると借金にて買い付けた会社の”価値”が急落する。自ずと貸し付けた銀行がその後の貸付を渋る。その他に、有名なアメリカの投資銀行などは従業員に自社の運営するファンドへの参加をインセンティブをもって呼びかけた。そのインセンティブとはただ乗りの借金。100万円分のファンドを更に100万円貸し付けて200万円分買わせた。更に元本保証。多分かなりの従業員がこれに乗ったはず。これも借金天国の時期のみにおきうること。最後の例。世界的な為替の売買ブーム。日本でも外貨預金を通して多くの人がこの為替売買に関係している。一般的な意味での為替売買とは証拠金取引。証拠金取引とは100万円で1億円の取引をすること。つまり9900万円は借金。これも借金天国。みんな円を借りてそのほかの高金利通貨を買っている。しかし、ここで見落としているのはリスク。借金はいつか返済しなければならない。円安が継続的に続いている最中は全くその必要がないが、一時期でも2%程度円高に振れると大変なことになる。何が大変かというと100万円でかりた1億円が9800万円にしかならなくなる。つまり100万円足りなくなってしまう。もともと100万円しかないわけであるから本来であれば1億円など借金するほうが”気が違っている”わけだが、なにせ借金天国、みんなが同じ事をやっているのでついつい手を出してしまったというのが本音であろう。実際に誰も1億円を100万円に対して貸してくれなければそんなことにはもともとなっていないはずである。しばらく続いた円安もここ最近急激な円高に豹変。2週間弱で約6%の円高。昨日からみても7円以上円高(約3%)。借金しているひとたちがみんな売却して返済を強いられている。あまりにも多くの人が同じことを行っていたのでその分だけ円高のスピード、幅は誇張される。
現在起きているのはこの世界的な借金天国の修正。どこまで修正が続くかが問題。既にアメリカの住宅ローン会社はいくつか倒産。ドイツ、フランスなどでも銀行の倒産がうわさされている。
引き金はアメリカの住宅ローン。まったく返済能力のない人間に住宅ローンを貸し付ける。覚えている人は日本のバブルの時期に似ていることがわかる。銀行が競争して不動産ローンを貸し付けた。全くローンのいらない人にまで貸し付けたじきである。結果はどうなるかは常識的に考えてもわかる。その常識的にわかることがおきただけ。実は借金天国はこのアメリカの住宅ローンだけに限らない。例を挙げるとM&Aと呼ばれる企業の買収。これは通常買う側の株式、その資産を利用して行われるのが通常であるが、なにせ借金天国であったことからこれを借金を通じて行っていた。株式市場が下落すると借金にて買い付けた会社の”価値”が急落する。自ずと貸し付けた銀行がその後の貸付を渋る。その他に、有名なアメリカの投資銀行などは従業員に自社の運営するファンドへの参加をインセンティブをもって呼びかけた。そのインセンティブとはただ乗りの借金。100万円分のファンドを更に100万円貸し付けて200万円分買わせた。更に元本保証。多分かなりの従業員がこれに乗ったはず。これも借金天国の時期のみにおきうること。最後の例。世界的な為替の売買ブーム。日本でも外貨預金を通して多くの人がこの為替売買に関係している。一般的な意味での為替売買とは証拠金取引。証拠金取引とは100万円で1億円の取引をすること。つまり9900万円は借金。これも借金天国。みんな円を借りてそのほかの高金利通貨を買っている。しかし、ここで見落としているのはリスク。借金はいつか返済しなければならない。円安が継続的に続いている最中は全くその必要がないが、一時期でも2%程度円高に振れると大変なことになる。何が大変かというと100万円でかりた1億円が9800万円にしかならなくなる。つまり100万円足りなくなってしまう。もともと100万円しかないわけであるから本来であれば1億円など借金するほうが”気が違っている”わけだが、なにせ借金天国、みんなが同じ事をやっているのでついつい手を出してしまったというのが本音であろう。実際に誰も1億円を100万円に対して貸してくれなければそんなことにはもともとなっていないはずである。しばらく続いた円安もここ最近急激な円高に豹変。2週間弱で約6%の円高。昨日からみても7円以上円高(約3%)。借金しているひとたちがみんな売却して返済を強いられている。あまりにも多くの人が同じことを行っていたのでその分だけ円高のスピード、幅は誇張される。
現在起きているのはこの世界的な借金天国の修正。どこまで修正が続くかが問題。既にアメリカの住宅ローン会社はいくつか倒産。ドイツ、フランスなどでも銀行の倒産がうわさされている。
2007年7月28日土曜日
移民について
移民といっても2つある。1つは合法的なもの、2つ目は違法。イギリスでは違法、合法含めて問題になっている。それは確固とした移民政策がなく、国境でのコントロールがないことから。
まずは違法移民。
イギリスではAsylum seekerと、国際色あふれるsocietyのなかに紛れ込むものがある。前者は亡命というが、政治的な亡命ではなくほとんどが経済難民。アフリカなどからのものが多い。このAsylum申込みから決定までの期間は住む場所、小遣い銭などがもらえるので多くの難民がこれを悪用している。チェックのシステムも甘く、同じ人間が何度も偽のパスポート、偽名を使っているのがBBCのドキュメンタリーで放映されたりした。後者は中国人、EUに参加していない東欧諸国、アフリカなどからイギリスに入り込むトラックの中に紛れ込んで入ってくる。いずれにせよこの数をめぐって論議が重ねられるが誰も正確な数字はつかめていない。これもボーダーコントロールがまったく利いていないことから。
ここ最近フォーカスの中心は合法移民。これは新たにEUに参加した東欧諸国からの人たち。EUは基本的にどこに住んでもいい。ただし国が当初ある程度の制限をかけることが出来る。ただし10年間かけてそれをすべて撤廃することが必要。フランスなどは東欧諸国がEUに参加したときにこの制限条項を設けたが、イギリスは全く設けなかった。そして唯一の英語国、かつさまざまな人種が既に交じり合っている国であることもあいまってこれらの国からの移民が殺到。ポーランドからは2百万ともいえる数が入り込んできている。政府発表の統計では20万人らしい。問題は彼らが集まってくる場所。一挙にそれだけの数の人間が入ってくると学校、地方自治体などが対応に困惑する。学校にはまったく英語の話せない子供たちがある時期に一挙に押し寄せる。その他公共のサービスを提供する側にも同じ。さらに状況を悪くしたのは今年頭にEU入りしてきたブルガリアやルーマニア。ここからの”難民”のような人たちも殺到している。だいたいが国際色溢れるロンドン近郊に住み着いている。
まずは違法移民。
イギリスではAsylum seekerと、国際色あふれるsocietyのなかに紛れ込むものがある。前者は亡命というが、政治的な亡命ではなくほとんどが経済難民。アフリカなどからのものが多い。このAsylum申込みから決定までの期間は住む場所、小遣い銭などがもらえるので多くの難民がこれを悪用している。チェックのシステムも甘く、同じ人間が何度も偽のパスポート、偽名を使っているのがBBCのドキュメンタリーで放映されたりした。後者は中国人、EUに参加していない東欧諸国、アフリカなどからイギリスに入り込むトラックの中に紛れ込んで入ってくる。いずれにせよこの数をめぐって論議が重ねられるが誰も正確な数字はつかめていない。これもボーダーコントロールがまったく利いていないことから。
ここ最近フォーカスの中心は合法移民。これは新たにEUに参加した東欧諸国からの人たち。EUは基本的にどこに住んでもいい。ただし国が当初ある程度の制限をかけることが出来る。ただし10年間かけてそれをすべて撤廃することが必要。フランスなどは東欧諸国がEUに参加したときにこの制限条項を設けたが、イギリスは全く設けなかった。そして唯一の英語国、かつさまざまな人種が既に交じり合っている国であることもあいまってこれらの国からの移民が殺到。ポーランドからは2百万ともいえる数が入り込んできている。政府発表の統計では20万人らしい。問題は彼らが集まってくる場所。一挙にそれだけの数の人間が入ってくると学校、地方自治体などが対応に困惑する。学校にはまったく英語の話せない子供たちがある時期に一挙に押し寄せる。その他公共のサービスを提供する側にも同じ。さらに状況を悪くしたのは今年頭にEU入りしてきたブルガリアやルーマニア。ここからの”難民”のような人たちも殺到している。だいたいが国際色溢れるロンドン近郊に住み着いている。
2007年7月19日木曜日
イギリス変り話
意外と知られていないことにイギリスには二重国籍を持つ人間が多い。二重国籍といってもパスポートを2つ持っていることである。
日本ではこの二重国籍を認めていないので仮に日本人がイギリス国籍を取得したときには日本の国籍を捨てることになる。”国籍”という言葉を使用しているので何か大変なことのような響きがあるかもしれないが、実際には便宜上の市民権取得という点から多くの人がイギリスのパスポートを取得している。イギリスに住んでいながらイギリスのパスポートがないと、外に旅行するごとに通関で質問される。永住ビザをもっていてもそうである。空港でも日本の観光客が並ぶ列の中に並んで全く同じ扱い。イギリスパスポート保有者は別のラインから質問なしでどんどん入国処理される。この煩わしさからイギリスのパスポート(国籍)をとっている人がほとんど。多いのは中東、ロシアなど旅行上さまざまな制限のある国々の人。日本のパスポートは先進国どこでもビザ協定を結んでいて3ヶ月は問題なく滞在できるが、それ以外のパスポート保有者はいまだに旅行ビザ取得が必要であったり面倒なことが多い。そのほかイギリスパスポートがないと市民権が認められず、イギリスに何十年も住んでいてもまったく参政権が認められない。政治は自分の生活に深くかかわってくる。そのときの政権によって税、法などが自分に有利、不利になったりする。それに対して参政権が認められていないというのはなんといってもむなしい。
さてここ最近イギリスとロシアで外交上の小競り合いが続いている。それもこの二重国籍に関係があるのである。今年ロシアの前KGBスパイがロンドンで暗殺された。暗殺に使われたのは放射線物質。聞いただけでも恐ろしい。調査の結果、犯人はロシアのこれもまた前KGBスパイと判明。ロシア人がスパイ同士の殺し合いであれば、外交上はさして問題はなかったかもしれない。ところがこの暗殺されたスパイが二重国籍保有者となると事は別。つまり、イギリス人扱いとなる。これもおかしいところだが、どう考えても彼はイギリス人じゃない。イギリスに在住している期間も短ければ、イギリスとの関連性も薄い。イギリスは過去に結構簡単にイギリス国籍を取得できた。イギリスとの由縁などなしにイギリス国籍の安売りはここにあるように奇怪な状況に発展しえる。最近不法入国者が多く、ビザのシステムなども見直しがなされているが、このイギリス国籍取得のシステムも大きく変わってくるのも時間の問題。
最後に国家安全保障上の問題。イギリスパスポート保有者といいながら、実質イギリス人ではない人たちがイギリスパスポートをもって他国を自由に旅行できる。実質的なアイデンティティーを隠して他国に渡ることが出来る。特にアメリカなどにとっては脅威。テロリストの国々のバックグランドをもった”イギリス人”が多く、最近アメリカではイギリス人への旅行ビザを再開する動きがある。
日本ではこの二重国籍を認めていないので仮に日本人がイギリス国籍を取得したときには日本の国籍を捨てることになる。”国籍”という言葉を使用しているので何か大変なことのような響きがあるかもしれないが、実際には便宜上の市民権取得という点から多くの人がイギリスのパスポートを取得している。イギリスに住んでいながらイギリスのパスポートがないと、外に旅行するごとに通関で質問される。永住ビザをもっていてもそうである。空港でも日本の観光客が並ぶ列の中に並んで全く同じ扱い。イギリスパスポート保有者は別のラインから質問なしでどんどん入国処理される。この煩わしさからイギリスのパスポート(国籍)をとっている人がほとんど。多いのは中東、ロシアなど旅行上さまざまな制限のある国々の人。日本のパスポートは先進国どこでもビザ協定を結んでいて3ヶ月は問題なく滞在できるが、それ以外のパスポート保有者はいまだに旅行ビザ取得が必要であったり面倒なことが多い。そのほかイギリスパスポートがないと市民権が認められず、イギリスに何十年も住んでいてもまったく参政権が認められない。政治は自分の生活に深くかかわってくる。そのときの政権によって税、法などが自分に有利、不利になったりする。それに対して参政権が認められていないというのはなんといってもむなしい。
さてここ最近イギリスとロシアで外交上の小競り合いが続いている。それもこの二重国籍に関係があるのである。今年ロシアの前KGBスパイがロンドンで暗殺された。暗殺に使われたのは放射線物質。聞いただけでも恐ろしい。調査の結果、犯人はロシアのこれもまた前KGBスパイと判明。ロシア人がスパイ同士の殺し合いであれば、外交上はさして問題はなかったかもしれない。ところがこの暗殺されたスパイが二重国籍保有者となると事は別。つまり、イギリス人扱いとなる。これもおかしいところだが、どう考えても彼はイギリス人じゃない。イギリスに在住している期間も短ければ、イギリスとの関連性も薄い。イギリスは過去に結構簡単にイギリス国籍を取得できた。イギリスとの由縁などなしにイギリス国籍の安売りはここにあるように奇怪な状況に発展しえる。最近不法入国者が多く、ビザのシステムなども見直しがなされているが、このイギリス国籍取得のシステムも大きく変わってくるのも時間の問題。
最後に国家安全保障上の問題。イギリスパスポート保有者といいながら、実質イギリス人ではない人たちがイギリスパスポートをもって他国を自由に旅行できる。実質的なアイデンティティーを隠して他国に渡ることが出来る。特にアメリカなどにとっては脅威。テロリストの国々のバックグランドをもった”イギリス人”が多く、最近アメリカではイギリス人への旅行ビザを再開する動きがある。
2007年7月11日水曜日
Fools market
世の中には”そんなバカな!”ということがある。その中のひとつが現在の円安。実際に円を元にして海外で暮らしている人が最もhard hitされている。
以前に中国のバブルに関して記述したことがある。その記事を出してから中国の株価が1000ポイント下落した(4300⇒3300まで約1/4)。そのときのBlogも見てほしい。さて、経験則からいって主婦が野菜の値段の変わりに株価の話をするようになったときがバブルの疑いが高い。ここ最近の円安で似たような状況が目に映るようになってきた。アメリカのハイテクバブルの時に似ている。その当時アナリストが株価の高さを正当化する指標が一切なくなってしまい(PERなど)、さまざまな指標が”発明”された。後から見るとこれが間違いの元。アナリストが迷走状態になった証拠である。この円安で最近目にする、耳にするようになったことは為替のアナリストが”現在の円安は日本の主婦、おじいちゃん、おばあちゃん貯金の行方次第”というコメントを出すようになってきたこと。購買力平価からいっても既にポイントを超えているし、かといってそれを越えたところでこの円安が止まるかどうかが全くわからないことからこのようなコメントになっている。つまり、日本の主婦が外貨預金買い、外貨投信買いをやめない限りこの円安がいつピークになるか全くわからないのである。アナリストもお手上げ状態。いくら冷静に考えてもおかしいことでも続くことがある。それが現在の円安の状況。
以前に中国のバブルに関して記述したことがある。その記事を出してから中国の株価が1000ポイント下落した(4300⇒3300まで約1/4)。そのときのBlogも見てほしい。さて、経験則からいって主婦が野菜の値段の変わりに株価の話をするようになったときがバブルの疑いが高い。ここ最近の円安で似たような状況が目に映るようになってきた。アメリカのハイテクバブルの時に似ている。その当時アナリストが株価の高さを正当化する指標が一切なくなってしまい(PERなど)、さまざまな指標が”発明”された。後から見るとこれが間違いの元。アナリストが迷走状態になった証拠である。この円安で最近目にする、耳にするようになったことは為替のアナリストが”現在の円安は日本の主婦、おじいちゃん、おばあちゃん貯金の行方次第”というコメントを出すようになってきたこと。購買力平価からいっても既にポイントを超えているし、かといってそれを越えたところでこの円安が止まるかどうかが全くわからないことからこのようなコメントになっている。つまり、日本の主婦が外貨預金買い、外貨投信買いをやめない限りこの円安がいつピークになるか全くわからないのである。アナリストもお手上げ状態。いくら冷静に考えてもおかしいことでも続くことがある。それが現在の円安の状況。
2007年6月28日木曜日
プライバシーの考え方
プライバシーに対しての考え方、認識は各国で大きな違いがある。
イギリスはプライバシーに関しては各自の基本的な権利としての認識があり、それに反する取り扱いには激しい反発がある。なにせ、この国では身分証明書を持ち歩く必要もなく、提示を求められても拒否できる。実際には身分証明書として使えるものがないこともある。政府が911のあとに身分証明書の導入を計画したが、ことごとく反対にあっていまだに導入されていない。これに関しては個人の自由Civil libertyへの考え方の違いが影響している。一方、アメリカはどうかというと、はっきり言ってプライバシーのカケラも感じられない。Social security numberという背番号をつけられ、この番号に各自の本来プライベートな情報がくっついている。銀行で口座を開くにも、時に買い物をするにも聞かれる。アメリカで生活している人も特別意識もなく、Social security numberを聞かれるとそれに対して疑問もなく答えているのであろう。銀行などを利用するときに本人確認としてよく聞かれる。
911後に発効されたテロ関連法もアメリカとイギリスでは対照的である。アメリカはその法律を”Patriot act”という呼び名をつけた。つまり、それに反対することは愛国的ではない、という反感を買う可能性がある。反対しにくいような呼び名の法律を作り、ここで取り上げている個人のプライバシーの侵害を合法的なものとした。イギリスでも同様の法律が出来たが呼び名はその通り”anti-terrorism law"。個人のプライバシー、自由の侵害に関してかなりの論議が重ねられた。結果、アメリカに比べてかなり後になってから発効する。そして、一部時限立法となるなど、かなりの制限が課せられた。
民主主義を掲げる国々も曲がり角に差し掛かっている。これまで当たり前として憲法上保証されていた”自由”も実質的に制限がかかるようになってきている。裁判の基本となる”疑わしきは罰せず”も先にあげた法律制定により、実際に犯罪が行われる前、立証される前に罰せられることになる。テロというのは人の心に住み着くもので、その点難しい面がある。しかし、実際に確率という面から自分がそのテロに巻き込まれる可能性を考えると交通事故にあうより低い。そのために自分がどれだけの自由を犠牲にしているかよく考えてみる必要がある。
イギリスはプライバシーに関しては各自の基本的な権利としての認識があり、それに反する取り扱いには激しい反発がある。なにせ、この国では身分証明書を持ち歩く必要もなく、提示を求められても拒否できる。実際には身分証明書として使えるものがないこともある。政府が911のあとに身分証明書の導入を計画したが、ことごとく反対にあっていまだに導入されていない。これに関しては個人の自由Civil libertyへの考え方の違いが影響している。一方、アメリカはどうかというと、はっきり言ってプライバシーのカケラも感じられない。Social security numberという背番号をつけられ、この番号に各自の本来プライベートな情報がくっついている。銀行で口座を開くにも、時に買い物をするにも聞かれる。アメリカで生活している人も特別意識もなく、Social security numberを聞かれるとそれに対して疑問もなく答えているのであろう。銀行などを利用するときに本人確認としてよく聞かれる。
911後に発効されたテロ関連法もアメリカとイギリスでは対照的である。アメリカはその法律を”Patriot act”という呼び名をつけた。つまり、それに反対することは愛国的ではない、という反感を買う可能性がある。反対しにくいような呼び名の法律を作り、ここで取り上げている個人のプライバシーの侵害を合法的なものとした。イギリスでも同様の法律が出来たが呼び名はその通り”anti-terrorism law"。個人のプライバシー、自由の侵害に関してかなりの論議が重ねられた。結果、アメリカに比べてかなり後になってから発効する。そして、一部時限立法となるなど、かなりの制限が課せられた。
民主主義を掲げる国々も曲がり角に差し掛かっている。これまで当たり前として憲法上保証されていた”自由”も実質的に制限がかかるようになってきている。裁判の基本となる”疑わしきは罰せず”も先にあげた法律制定により、実際に犯罪が行われる前、立証される前に罰せられることになる。テロというのは人の心に住み着くもので、その点難しい面がある。しかし、実際に確率という面から自分がそのテロに巻き込まれる可能性を考えると交通事故にあうより低い。そのために自分がどれだけの自由を犠牲にしているかよく考えてみる必要がある。
2007年6月8日金曜日
海外移住 年金編
まだ働き盛りで海外移住を考えているときは年金も頭に入れておく必要がある。引退した後の年金がどうなるかを現時点で把握しておかないとそのときになってからでは遅い、ということがありえる。
日本は違うがかつての植民地で暮らすイギリス人には大きな年金問題がある。年金受給は海外でも出来ることになっているが、その年金受給額が本人がイギリスを出たときのレベルで凍結されてしまう。つまり、1960年にイギリスを出た人は、その後カナダなどのかつての植民地で年金受給を始まっても1960年レベルの年金しか手に入らないということ。仮に1960年の月当たりの年金支給額が100ポンドとすると2007年の現時点で年金として受け取れるのも100ポンド、ということ。これが同じひとでイギリスにずっと住んでいたとすると毎年のインフレ分だけ2007年まで調整された額、500ポンドなどの年金支給ということになる。これは冗談ではなく本当にある話。ひとつの余談としてあげるが知らなかったでは済まない。
海外に出る前に自分が日本の年金分として払い込んだ分のほか、今度海外で働いた際に払い込む年金分もいつ、どれだけ支給されるのか、その受給資格がどのような形で生まれるのかを確認する必要がある。海外で就職先が決まったからといって大喜びでいっても、思わぬ誤算が生まれることもある。年金というのは現時点でもらっている給与から支払われる。そしてそれが将来的に自分が引退の年代に入ったときに支給されることになるもの。本来、自分の就職先の給与と合わせて現在価値ベースに直し、かつそのときはその国の税制までも勘案した上で計算したいものである。
日本は違うがかつての植民地で暮らすイギリス人には大きな年金問題がある。年金受給は海外でも出来ることになっているが、その年金受給額が本人がイギリスを出たときのレベルで凍結されてしまう。つまり、1960年にイギリスを出た人は、その後カナダなどのかつての植民地で年金受給を始まっても1960年レベルの年金しか手に入らないということ。仮に1960年の月当たりの年金支給額が100ポンドとすると2007年の現時点で年金として受け取れるのも100ポンド、ということ。これが同じひとでイギリスにずっと住んでいたとすると毎年のインフレ分だけ2007年まで調整された額、500ポンドなどの年金支給ということになる。これは冗談ではなく本当にある話。ひとつの余談としてあげるが知らなかったでは済まない。
海外に出る前に自分が日本の年金分として払い込んだ分のほか、今度海外で働いた際に払い込む年金分もいつ、どれだけ支給されるのか、その受給資格がどのような形で生まれるのかを確認する必要がある。海外で就職先が決まったからといって大喜びでいっても、思わぬ誤算が生まれることもある。年金というのは現時点でもらっている給与から支払われる。そしてそれが将来的に自分が引退の年代に入ったときに支給されることになるもの。本来、自分の就職先の給与と合わせて現在価値ベースに直し、かつそのときはその国の税制までも勘案した上で計算したいものである。
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