2008年7月7日月曜日

石油バブル

ここ最近の原油高はガソリンスタンドに行くごとに感じていると思う。1年前に比べても原油価格は2倍、90年代半ばに10ドルあたりだったことを考えると15倍近くになっている。この状況をどのように考えるか?

昨年紹介した借金天国に状況は似ている。何事もバブルは付き物。今回もそのバブルの兆候が見え隠れしている。この原油高はOPEC諸国にとっては”棚ボタ”もの。過去の教訓から行くと行き過ぎた原油高は代替エネルギーの開発を加速して将来的に自分たちの首をしめることになることから、需要と供給が合うあたりの値段に持って行きたい意向が感じられるが、なにせ10年前に10ドルで売っていたものが150ドルあたりで売れるようでは、なかなか”本気で”値段を下げる気がしない気持ちはわかる。これは人間心理。ただし、欲が過ぎると(これも人間心理)必ずしっぺ返しがある。

今回の原油高の主因はドル安。原油はドルで取引されることから、ドルの絶対価値が下がるともともと使用価値のある原油は上がることになる。論理的には説明のつく動きであるが、これに全員参加型のお金の動きがくっつくと”バブル”となる。”絶対に儲かる”との信念のもとに大衆のお金が入ってくることがバブルを形成、加速、そしていつか終焉となる。終焉はいつかわからないが、わけのわからない理由の元に原油価格が250ドルまで行くとか、それ以上の値段になるということがニュースになってくると終焉は近い。ただし、最後の1人まで買いにまわり、ほとんど買っていない人間がいなくなるときまでバブルというのは終わらない。

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