2007年1月31日水曜日

日本からの移住

為替屋の運営上いろいろリサーチする機会がある。

海外への送金、海外での銀行システム、海外での暮らしなど調べているうちに、結構日本からの移住をサポートするサイトが目に付く。確かに、”夢”はあるがReality checkが必要である。誰でも移住できるほど簡単なものではない。特に、先進国と呼ばれるところにはそれ以外の国からの移民が大量に押し寄せている。多くはすでに社会問題、政治問題化している。10年前に比べたら”移住”に対する環境は悪化しており、これから先も悪化の一途。これが第一のポイント。とはいえ、会社ベース、資格をすでに持っている個人にとってはプロセスさえ踏めばそれほど難しいことではない。移住に対する環境の悪化は、学生ビザなどで入ってそのまま居座るということが難しくなっているということである。

移住は夢であるが、先ほどのReality checkをしてみることが肝心。

多少裕福な人は税制、健康上心配な人は医療、年取っている人は年金、若い人も年金が2国にまたがることになるので関係する、子供の教育、言葉はいうまでもない。もっとも簡単な手は、駐在員でどこかにいって、生活ベースを築いたところでその当地で辞める。そうでなければ、若いうちから(子供がいないうち、独身時)計画を立て移住希望地の大学を出て、その地での資格を取るなどが周りを見ているとベストなパターン。イギリスでは会計士、医者など。国際的に通じる資格はそれ以外に看護婦、医療技師、教師なども。英語ができることは必要条件。料理人も。募集も結構あるし、腕さえあれば英語は関係ない。ビザなんかも手配してくれるところが多いだろう。これらのものに一切関係なく、自分自身の職業自体も特別技能、技術があるものでないときはほとんど移住の実現は難しい。

2007年1月27日土曜日

イギリス変り話

イギリスにも日本人社会がある。かつては駐在員中心であったが、現在はかなり留学生が増えている。イギリス全体で日本人5万人程度いる中、留学生が1.6万人もいる。それでこんなものが始まったのかどうかは分からないが、日本にいる人には興味深い変り話がある。

為替屋の広告を載せるためにロンドンの日本語の雑誌を使っている。ここ2-3年気づいたのは、医療のテスト(人体テスト)を行う会社が増えていること。広告も一面広告。その出し方も若者が”ボランティア”で出ているがごときの広告方法。これは全くボランティア精神とは程遠い。何のボランティア?どうも日本で出来ないようなことがこの国では出来るようで、それを利用して日本人の健康な若者だけに絞って人体実験をしている。みんなイギリスのニュースなど見てないんだろうな?去年、ドイツの医薬会社の行ったこの”医療実験”でみんな死に面した状況まで発展したこと。大きく報道され医療実験に一石を投じた。それがあってから更にその日本人向けの医療実験広告が増えた。ここ最近はロンドンで2大日本人向け雑誌である、英国ダイジェスト、ジャーニーがほとんどそれらの広告で埋まっている。中にはわざわざ特集したところまである。金がばら撒かれている証拠。いくら生活コストが高いロンドンといえど、若者にはもっとConsequenceを知ってから、人体実験に申し込んでほしい。それとこれはボランティアではないこと。マーケティングスピンであることもよく知ってほしい。

日本人の英語とオフショアバンキング

日本ではオフショアバンキングが流行と聞く。外貨預金がはやっているんだったらそれほど驚きでもない。外貨預金は銀行にとってドル箱。だからみんなやっている。1つは為替レートでかなり収益があがる。あのスプレッドだったら確かにそうである。みんなわかってやっているのかどうかわからないが、外貨預金といってずっと外貨にしているのであれば出ている金利が入るが、円に交換したとたんにケースによっては円金利と変わらないパフォーマンスになること。話を戻すと、こんどは外貨預金の金利。例えばポンド預金。こちらでは5%程度が当たり前。それほど苦労しなくともまともな金融機関がそのレートを預貯金レートで提示している。日本の外貨預金ではこれがかなり低い。つまり、為替レートでズボッとぬかれ、金利でズボッとぬかれダブルパンチを受けたうえで外貨預金をやっていることになる。幸いなことに、円は弱い。でもこれが生涯続くとは限らない。

ここからオフショアバンキングの話。だから、日本からオフショアに金が逃げ出すことが良く分かる。オフショアは競争力のある金利を提示しているし、サービスもいい。今日紹介することを始めたアビーインターナショナルもその例。自分は15年前から使っている。人には紹介したことがなかった。日本の外貨預金の往復ビンタ型の扱いを受けると、日本から開けるポンド預金口座としてこのアビーが光って見える。一部であろうがいい加減頭にきた人、やっと分かって頭に来た人が少しずつ資金を流出させている。日本の金融機関は横並びだから、アビー並のサービスが出来るだろうがそれはやらない。横並び、イコールカルテル価格。カルテルはみんなが守るからこそ利益を生む。誰もをれを自分から変えようとは思わない。Unless,外的要因が働かない限り。それがない。規制に守られている面もある。

さて、このアビーの口座を開いてやっと円資産からの分散を始めた人たちがぶち当たる現実は、”英語”。読むのは多少出来ても、話さざるを得ない状況はたくさんある。今日聞いた話ではカードを使えるようにするために電話でActivateする時。便利な口座は開いたが、今度は英語。それも”電話”での英語。目の前にいると身振り手振り、以心伝心、何かが助けてくれる。相手が助け舟を出すことも簡単。ところが日本人の”有名な”RとLが区別されない英語で電話というのは、相手にとっても一寸先が闇の状況でロックコンサートのど真ん中にいるようなもの。理解できない。日本から資金を脱出させたのはいいが、その先はなかなか日本のようにはいかない。その経験から日本へ逆戻りはしてもらいたくないものであるが。。。。。

銀行後進国アメリカ?

為替屋のアメリカ進出を考えていろいろ策を練っている最中。この中でのワンエピソード。

銀行後進国アメリカ?

アメリカと聞き何を連想するだろうか?行ったことがある人、アメリカで働いたことがある人、別々の反応があるに違いない。知らない人は先進国、テクノロジーも進んでいると思うだろう。銀行システムに関しては全く逆。知っている範囲では日本、イギリスの10年前の状況。端的な例を挙げると、日本、イギリスでは当日の電信振替は当たり前。オンラインで200-300円程度で出来る。アメリカはこれが普及していない。それでは日常の支払いを何を持って行うのかというと、小切手である。小切手というのは面倒くさい。紙であることからそれをお金にすり換えるシステムが必要となる。物理的に処理されることになる。イギリスにも小切手はあるがいまはほとんど銀行カード(キャッシュカード)が使われていて、電子処理をもって行われている。驚いたのはアメリカはこの小切手が戻ってくること。戻ってくるというのは本当に自分の銀行に戻ってきてそれが手元にコピーとて届いたり、インターネット上で自分の銀行口座にログインすると見れたりする。でも何故それが必要なの?というのがイギリスからの自然な疑問。イギリスではいったん振り出した小切手は行きっぱなし。振り出した先が当然現金化するだろうということ。それが小切手の使い方。返ってくるとか、それが自分にコピーとして戻ってくるとか何故必要なのか全く理解でいない。その分だけいらぬ処理、人が関わり、銀行のコストが増す。そのコストは預金者が払っているわけで、ここからがその話。国内からの振込み入金があるとお金がかかる!?日本、イギリス共に聞いたことがない。これがアメリカはかかる。小切手を使わせることでコストがかかるから、小切手はすぐに口座の残高に入ってこない。この効果は、その間銀行は金利を稼げることになる。小切手がいまだに主流なものだから支払いがオンラインで行っても出先は小切手。説明するとオンライン料金支払いサービスというもの。イギリスだとオンラインで確かに電気料金、ガス、水道簡単に支払いが出来る。直接支払う電子処理。アメリカもこれだと思って使ってみて仰天。オンラインで支払いを手続きするとその先で小切手が発行され(一応自動)、これがなんと郵便となってあて先に配達される。電子処理に程遠い。この間銀行はどうかというと、小切手発券銀行は郵便が届くまで金利が入る、小切手を受けとった銀行はどうかというと、小切手が現金にすり替わるまで金利が入る。電子処理には出来ない理由あり。この金利は動く資金の額を考えるとバカにならない。でもこんな状態いつまで続くの?これが為替屋がイギリスと同じような同日送金が出来ない理由。みんな不便に思ってないのかな?