2007年6月6日水曜日

夢の海外暮らし

海外暮らし、もしくは長期滞在というのが日本で流行と聞く。不思議ではない。海外旅行が80年代の円高にのって大幅に増え、バブルに乗って日系企業の海外進出も増え、海外の紹介番組なども増え、目に付くものとして煌びやかに映るものである。誰もが一度は暮らしてみたいと思うのも然り。

しかし

実際の生活という点から行くとそれほど簡単ではない。夢の前にReality checkが必要。この夢を抱えるのは若い世代から老年代までと幅広い。老年代とまでは行かないまでも自分のあたりの年代からの視点にたって、それらをチェックすることにする。

言葉 

英語がほとんどと思う。英語圏以外でも英語が共通語ということには変わりない。どれだけこれが必要かということはツーリスト経験だけじゃわからない。英語が出来ないのであれば日本語のサービスが充実している国に行くしかない。先進国の大都市ということになる。自ずと生活コストは高い。ましてそこで生活を始めるにしても全くベースがないことから、銀行口座を開くにもてまどうことになる可能性あり。駐在員のように会社が全部面倒を見てくれるわけではないので、それらは自分でやらなければならない。そのためにも言葉は必須。甘く見てはいけない。

生活

生活といっても日本と違う。家もない。借りるしかない。そのために日本人向けの不動産業者はいるが貸すのは現地の人間。その人が貸すかどうかを判断する基準はあなた自身の信用度。日本のように大企業に勤めていてそれをバックに住宅ローン、クレジットカードなどの申込みをするのとは違って、全くCredit historyのない人が異郷の地で住宅を借りるということは、まずひどいものを高い値段で借りるか、高いものをさらに高い値段でしか貸してもらえない。日本で外人がアパートを借りることを考えるといい。その貸し手が自分だったらどうかということ。次に足の確保。車が先決。イギリスは右通行だがほかは左。足がないとどこへもいけない。買い物だってそうである。国際免許をとってきてそれを使うか、本格的には日本の免許を現地のものへ書き換えて使うかのどちらか。車を買うにもその分大金を持ち歩くわけには行かない。銀行が必要となる。銀行も同じ理由で簡単には開けない。銀行口座開設で聞かれるのは現住所、そこにどれだけ長くすんでいるかなど。つまり、海外にすぐに渡ってきた人にはかなりハードルが高い。

健康管理

つまりは病院。普段は適当な英語を話せる人でも病気のときはまったく困るときがある。つまり英語が違う。医者が話す英語は日本風に病名を聞いたら大体ぴんとくるようなものではない。ラテン語から起因するものがほとんどなので10年以上住んでいても慣れないと何のことやら全くわからない。自分でどこが悪いかを説明するにも普段の英語ではよく伝わらない。このあたりが”ジクジク”痛いとか。英語でなんていっていいのか。しかしそれを正確に伝えないと生死にかかわることさえある。先進国、大都市には日本語の通じる病院があるが、これも落とし穴。緊急時は現地の病院に救急車で運ばれる。風邪だけならいいが、それ以外緊急性があるときは大変。大丈夫だろうと思っていても何か起きてからでは遅い。長期に滞在するとするほどこれらに出くわす確率は高くなる。考えておかなければならないことの1つ。

年金

日本での年金の支払いやら、現地の国での税金のことなど。資産がある人はそれほど複雑なことが多い。長期滞在して(大体半年以上)になると国によっては納税者登録が必要となる。そして国によっては全世界の所得申告を求められる。つまり、日本で所得があろうが、そのほかであろうが申告義務が発生する。義務が発生するということはそれを全うしないと国によっては刑務所行きとなる。

教育

子供がいるときは教育が第一の悩みの種となる。私立にいかせるのであれば頭さえあれば問題ない。ここでいう私立というのは、程度の低い私立ではなく名門私立のこと。それ以外は公立にいくしかない。先進国といえど公立は一般的には教育のレベルが低い。日本の最近低いと聞くが、さらにその倍悪いと思っていたほうがいい。当然、住んでいるところで行く学校が決まる。いいところに住めばいい学校がある。先にあげた理由から、すぐにいいところに住めれば問題ないが、それ以外だと親として結構大変。

考え付いたものを書き記したが、今後も同じような題材で書き足していくことにする。

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