2007年6月8日金曜日

海外移住 年金編

まだ働き盛りで海外移住を考えているときは年金も頭に入れておく必要がある。引退した後の年金がどうなるかを現時点で把握しておかないとそのときになってからでは遅い、ということがありえる。

日本は違うがかつての植民地で暮らすイギリス人には大きな年金問題がある。年金受給は海外でも出来ることになっているが、その年金受給額が本人がイギリスを出たときのレベルで凍結されてしまう。つまり、1960年にイギリスを出た人は、その後カナダなどのかつての植民地で年金受給を始まっても1960年レベルの年金しか手に入らないということ。仮に1960年の月当たりの年金支給額が100ポンドとすると2007年の現時点で年金として受け取れるのも100ポンド、ということ。これが同じひとでイギリスにずっと住んでいたとすると毎年のインフレ分だけ2007年まで調整された額、500ポンドなどの年金支給ということになる。これは冗談ではなく本当にある話。ひとつの余談としてあげるが知らなかったでは済まない。

海外に出る前に自分が日本の年金分として払い込んだ分のほか、今度海外で働いた際に払い込む年金分もいつ、どれだけ支給されるのか、その受給資格がどのような形で生まれるのかを確認する必要がある。海外で就職先が決まったからといって大喜びでいっても、思わぬ誤算が生まれることもある。年金というのは現時点でもらっている給与から支払われる。そしてそれが将来的に自分が引退の年代に入ったときに支給されることになるもの。本来、自分の就職先の給与と合わせて現在価値ベースに直し、かつそのときはその国の税制までも勘案した上で計算したいものである。

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