2007年6月8日金曜日

日本からの資金逃避

資金逃避というのは実際に国境を越えるものと越えないものがある。国境を越えるとその後の資金の動きは日本に戻ってこない限り日本当局のレーダーからは消える。国境を越えないものの典型は外貨預金。外貨預金は日本の銀行内で円になったりドルになったりするがその中からは出ない。

ここ最近日本から国境を越えるタイプの資金逃避が続いていると聞く。典型はオフショアでの銀行口座開設に伴うもの。その銀行口座開設をすることによってその口座を元にクレジットカードが使える、日本でお金が引き出せるなどの便利性を伴い人気が高いものだとおもう。一般の人は国境を越えてオフショアなどで開設した銀行口座の資金総額が1億円を越えない限り、外為法上の申告義務がない。しかし、日本の税法上の申告義務が免れることと勘違いしている人が多い。税法上は日本に住んでいる限り海外どこから発生した所得に関しては報告義務がある。ところが、実際問題いったん外為法上で申告義務のない国境を越えてしまった資金は日本に戻ってこない限りわからないため、たとえばその金利、キャピタルゲインなどを税申告している人は皆無状態。かといって、その資金を使えないかというと先に示したようにクレジットカード、それを元に日本でATM引き出しが出来るので”実質的に”国内に資金を戻しているのだが、その戻ってくるルートが出て行ったときと違うため”見えない”。このようなシステムをLoopholeという。つまり、逃げ口と訳すことがある。Loopholeはいつか閉じられる。それまでこれらオフショアへの資金逃避は続くことになる。

為替屋HPが日本語で書かれているせいか、日本からこれら資金逃避型の円⇒ポンドの問合せが絶たないが、為替屋はイギリス在住の日本人向けのサービスであり、イギリス在住者に利用を限定している。しかし、今後も問合せは続くことだろう。

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