2007年3月14日水曜日

円ポンドの歴史

円ポンドは上下波乱の経歴があります。ここ10年に話を限定すると

1995年5月 128円 ⇒ 1998年9月 241円 (約3年半の上昇、上昇幅113円)
1998年9月 241円 ⇒ 2000年9月 148円 (約2年の下落、下落幅93円)
2000年9月 148円 ⇒ 2007年1月 241円 (約6年の上昇、上昇幅93円)

約100円の動きを2-6年の周期で繰り返しています。現時点を見ると、ここ10年の高値圏にあることが分かります。イギリスに長く滞在している方は、前回の1998年の為替レートを覚えているかもしれません。それを覚えてなくても、イギリスで日本から輸入された車をよく目にするようになった時期を覚えていると思います。日本からの輸入車はナンバープレートがイギリスの横長に対し、正方形に近いものになるので”目立ちます”。

さて、何故ここで車の話になったかというと理由があります。それは、購買力平価 と呼ばれるもの。日英同じものだったら関税などを別にしたらポンド換算でそれほど値段が変わることはありません。仮に、1時期でも両国にてポンド換算の値段が大きくはなれると、安いところから高いところへのものの動きが発生します。それに伴って、安い通貨が買われ、高い通貨が売られます。1998年に起きたのは、日本の車が関税、輸入にかかる船賃を差し引いてもイギリスの半額の値段になったこと。イギリスから日本に出かけ、日本で車を買いつけ(ポンド売り、円代金支払い)、車をイギリスに持ってくる動きが”加速”しました。これが為替レートが一時期的に大きくバランスが崩れたときに”自然に”起きる経済現象。それにより、為替レートの行き過ぎが修正されます。

為替レートの動きを読むということは至難の業。一方、この購買力平価の尺度を使うと、自分でも現在のポンドのレートが行き過ぎたものか、適正なものかある程度の判断が付くと思います。

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