2007年3月20日火曜日

商品市況と為替レート

商品市況とは穀物、資源などの市場。たとえば、小麦、とうもろこし、原油、金、銅など。

これらのものと為替レートがどんな関係があるのだろう? と思う人がいるかもしれないが、実は密接な関係がある。原油高はすでにご存知だと思う。1990年前半の$10から昨年の高値$80までほぼ一直線の上げ。他の商品市況も同じようなパターン。上げ一方。背景は中国の経済成長から来る需要。これはうなずける理由だと思う。ここで説明するのはこの中国の経済成長ではなく、これら市況の値段の動きと為替レートの関係。

すでに為替レートは米ドル中心に取引されていることを紹介した。世界の基軸通貨として米ドルが使われるということはその通貨を介して世界の商品が取引される。穀物、資源は米ドルで値段が決まり取引される。原油が1バレルあたり$80ドル、といったように。米ドルのレートが上下推移する一方、これら商品市況の価格に関しては”絶対的な価値”というのが存在する。使途がハッキリしているから。ここ最近は実需に基づいたこの商品市況の値段がある一方で、ドルは財政赤字、貿易赤字などから売られる(価格を下げる)。ドルは各国の通貨に対して相対的に下げる一方、商品市況は絶対的な価値、実需から本質的な値段が下がらない。この結果、米ドルで値段が決められる商品市況は値段が上がることになる。

ドルが下げると下げるほど金、銀、銅、原油、とうもろこしなどが上がる。

気が付いた人がいるかもしれないが、米ドル資産を持っている人は(株式、不動産、その他証券など)、ドルの価値の目減りを防ぐ為に金を買っている。理由は簡単。ドルが売られると(ドル資産の価値が下がると)、金の値段が上がるから。ドル資産の値下がりが中和される。

これがヘッジと呼ばれるもの。

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