2007年3月14日水曜日

為替バブル?

バブルというのはマーケットが本来の価値を無視して一人歩きすること。一人歩きを後押しするのは”投機資金”。先の円キャリートレードであげた短期の値上がり益狙いの借入金をもとにした資金もそれに当たります。株式市場では信用取引といって、10万円のお金で100万円分の株式が買えるなどの仕組みがありますが、それも同じ。バブルの崩壊過程ではこれら投機資金が崩壊を加速します。先に示したブレークイーブンポイントを超えると売らざるを得ないからです。それが”売りが売りを呼ぶ展開”を招きます。

一方、この投機資金が逃げ出したあとに、マーケットの崩壊にさらに加速をかけるのが投資の資金。ここでの投資資金というのは短期値上がり狙いの資金ではなく、長期的な視点から入ってきている資金源。

今回の短期間での円ポンドの急落がバブル崩壊のきっかけとなるかどうかは、この長期的な視点から入ってきている資金源の動きが決め手。それが逃げ出すと1998年から2000年にかけての短い期間に起きた100円近い下落の動きに発展することが考えられるものの、逆に低金利の円を予測して、安くなったポンドを更に買い増しにでてくると、今回の短期的な急落は落ち着きを取り戻します。そして、バブル崩壊の動きには発展しません。

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